あゆみBooksは東京、神奈川に10店舗をチェーン展開しています。
どのお店も、看板、店員のエプロン、書棚に至るまで、緑を基調にコーディネートされています。店内の床材は木のフローリング、照明の光も優しく、爽やかな印象です。

周辺には大手ゼネコン、デザイン事務所、音楽やアパレル等のアート系の専門学校が多いほか、受験予備校、政党本部などもあり、客層は多岐にわたります。

時間によって客層も変わり、昼時はビジネスマンが多く最も込み合う時間帯です。午後はじっくりと本を探す中高年層、夕方は学生や、デザイン事務所のお客様が多いようです。

幅広い内容の書籍が求められる一方で、こだわりが感じられる個性的な本も目立ちます。こちらの代々木店に限らず、あゆみBooksには独特の雰囲気があります。

入口の右側には新刊コーナーが、左側には面陳コーナーに大きなスペースがとられ、アート系の雑誌のほか、書店員おススメの旬の書籍が面陳で並べられています(左3段めの写真参照)。

棚は雑誌、文芸書、建築書、文庫、学生参考書、マンガなどに分類表示され、二人の書店員によって管理されています。

多くの異なる棚を担当することは大変ですが、逆にあらゆるジャンルを網羅できる強みがあります。それぞれの書籍を関連づけて配置することができるので、棚ごとの違和感を感じさせず、流れるように店内を巡ることができます。

それでいて、店員が「これぞ」と思う書籍がさりげなく面陳され、思わず立ち止まらせる仕掛けがとても効果的です。

この蓄積された経験を生かし、月に一度から二度、テーマを変えて催されるブックフェアでも、一つの出版社に限らない、さまざまな関連書籍が集められています。

約50坪弱のお店は、このようにほど良く目配りされています。「大型店にはできない、個性的かつ各書籍に関連性を持たせた棚作りを目指している」とのことです。