金 峻永 展 2005年9月6日(火)〜10月2日(日) |
金さんの作品は白磁の照明器具です。小さな四角形、長方形の白磁を、ピラミッドや階段のように組み合わせた立方体が基本フォルムになっています。エッジのきいた端正なかたちは、都市の重なりあうビルの明かりのように、階下の灯りが階段を渡って光のグラデーションを作り出します。透過と発光と陰影のニュアンスを演出します。 ひとつのデザインは、型成型による同じかたちのパーツを組み合わせ、ずらしたり、離したりしてつくられています。今展では横一列に数メートル並べた動きのあるデザインの壁かけ作品が2点、台の上に置くタイプ1点の計3点が出品されます。 切子ガラスのように繊細な階段のレリーフが入ったデザインでは、階段の縁がオレンジ色にほのかに染まり、中でかがり火がきらきらひかりながら灯っているような演劇的効果を上げています。 金さんは韓国の美術大学で陶磁器を専攻した後、日本の美術大学の研究留学生として来日しました。出身地済州道の風景にある石をモチーフにした照明作品は、河原の石が光ったら良いなと思ってつくられ、中に赤、オレンジ、青、緑の電球を仕込んだ白磁の石をたくさん並べて、幻想的な情景をつくりました。 プロダクト・デザインを目指して来日後は、現代建築が重なり合う都市の風景に魅せられて、そこから今展の作品も生まれました。箱型だけではなく、球が挟まっていたり、真中が突き抜けていたり、さかさまの三角形などがある現代建築のデザインに、金さんは積み木遊びのような自由自在で無限の可能性を感じています。 |
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