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岡林葵 展
― 陶土・のびやかな筆致 ―

会期
2004年5月1日(土)〜5/26(水)
休廊日
5月12、19日(水)


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私達が岡林さんの作品に初めて出会ったのは、今から5年前の卒業制作展でしたが、2002年にアメリカのアトランテック大学でのグループ展参加を機に、大きく作品が変わりました。
「Piece Project」と名づけられたキットのような作品は、不揃いの立涌文様のように、白い陶土の紐が画面にゆらぐように構成されています。また、円と長短の直線が、無造作な配置のように四角いフレームの中に構成されています。白い陶土の先端やエッジに、ブルーやイエローがわずかに彩色されているのが、はっとするほど新鮮でした。それ以上に、クッションに止めるための小さな結び目が、クッション空間に止まり木のような間をつくり、のびやかさが深まりました。台に置かれた円と松葉のように交差する直線のかたちも、いま摘んだ植物の芯や葉のようにしなやかでした。
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これらの作品は、飛行機の機内持込荷物で輸送しなければならない事態から発想されたと言いますが、誰もが今までの岡林さんからは、これらの作品を予期できなかったと言います。

簡潔でありながらやわらかく、時には小枝やこよりや水引のようなかたち、ハングル文字や伝統文様の形象に、観客は東洋的なエキゾシズムととらえたようでした。
岡林さんはこの後も続けて、アメリカのウィリアメット大学、韓国の交流展に招聘されて展覧会に参加しました。
大きく作品が変わったもうひとつの理由として、母校の大学で油絵科の副助手に携わるなど陶芸を離れた世界に触れた事もあります。幅広い表現の経験が、岡林さんの中で芽を吹いたようです。
岡林さんはこれまでに関西を中心に発表をされてきました。今展は岡林さんの初めての東京での個展開催となります。INAXガレリアセラミカはリニューアル第1回目の展覧会を岡林さんでオープンします。どうぞ新しくなった会場にてご覧ください。
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■ アーティスト・トーク ■
制作のことなど作家ご自身に語っていただきます
5月26日(水) 18時〜19時

先着順、入場無料




岡林 葵 プロフィール

1973 兵庫県生まれ
1999 大阪芸術大学大学院芸術制作研究科修了

個展
1997 茶屋町画廊(大阪)
1999 ギャラリー白(大阪)
2002 「Piece Project」Atrantic University 野外展示(アメリカ・フロリダ州)
2002 「Japanese Garden Project」Willamette University 野外展示(アメリカ・オレゴン州)
2003 「Air Work」大阪Pocket美術函(大阪)

グループ展など
1994 ギャラリー虹(京都)
1996 伊丹現代クラフト展
1997 「酒器展」ギャラリープリンキピア(富山・高岡)
2002 「うつわ展」ギャラリー虹(京都)
2002 パラディアームイベントホール ディスプレイ(兵庫)
1999 堺東高島屋アップル ディスプレイ(大阪)
2000 「焼成による変容展」セルフソウアートギャラリー(大阪)
2002 「同床異夢展」日韓米国際交流展 Gallery SAGAN(韓国・ソウル)
2002 「現代陶芸交流展」日韓米国際交流展 アートミュージウム銀座(東京)
2001 朝日現代クラフト展
2002 「EX:CHANGE」日韓米国際交流展 アーテイストレジデンス招待参加(アメリカ・フ
2002 アーテイストレジデンス招待参加(アメリカ・オレゴン)
2002 「℃展」ギャラリー千(大阪)
2003 「Ceramic Site」ギャラリー白(大阪)
2002 「ミニアチュール展」ギャラリー島田(兵庫・神戸)
2004 「Ceramic Site」ギャラリー白(大阪)



2004年 展覧会スケジュール


INAX CULTURE INFORMATION
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