Designing a Zoo 解説 |
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会場写真:INAXギャラリー大阪 |
両生爬虫類館 「両生爬虫類館では、日本の渓流地域、熱帯多雨林、温帯林・温帯多雨林、サバンナ、砂漠というゾーンで場面展開がなされている。展示スペース部は、玄関からの一方通行観覧となるようにエントランスホール、第一展示室、企画展示室の順に配置され、後ろ側の管理棟には、動物飼育関連のズーストック室、検疫室、病室、昆虫飼育室、調餌室、冷凍室、冷蔵室、機械室と制御機器監視室などと職員の事務室がある。 両生爬虫類館の玄関ホールは、両生類の代表、ワニの爪の形を具象化したもので、館全体の印象を特徴付けており、このワニの爪形は館内のサインデザインの基調にもなっている。また、展示スペースは動物と植物を同一環境で飼育・育成するために温室構造となっている。 |
5代目ゾウ舎 上野動物園は2002年3月20日に開園120周年を迎えた。時代別に最も長い期間にわたり多くの記録が残っているのがゾウ舎である。 初代のゾウ舎は、木造に瓦屋根で、正面のコンクリートと思われる壁を除くと、ちょうど2階に蚕室のある昔の民家といったつくりであった。2代目は1902年(明治35年)に完成。近代建築のレンガ造りという立派な建物であり、1934〜1935年には欧米各地を視察した井下清公園課長によって改造計画も進められた。3代目ゾウ舎は、1949年(昭和24年)に造られたが、戦後の物資の少ない時期に突貫工事で造られたため、2代目の4分の1にも満たず、デザインというよりは、2頭の大事なゾウを雨や寒さから守るという機能だけを考えて造られた。そして4代目は東京芸術大学建築学科教授の吉村順三氏による設計で、デザインはロンドンの最新施設をモデルにしたといわれ、1968年〜2003年までの36年に渡って使用された。 5代目ゾウ舎は、通算110年に及ぶゾウ飼育の経験を基に、お客さん・ゾウ・飼育係の3つの立場を十分に考慮して設計された。現在工事中の放飼場は、モート(堀)をやめてガラス、擬岩、電気柵など、世界各地のゾウ舎で使われている新しい方法を随所に取り入れた。 |
動物園の裏側 展示を行う放飼場と寝部屋を繋ぐゴリラ専用の通路。動物の通路はシュートと呼ばれる。猛獣のゴリラは人間から完全に隔離することが必要だ。寝部屋や放飼場の入口、シュート内の各所に設けた電動式の仕切を飼育係が開閉しながら誘導する。シュート内にはネジ山などの接合部はすべて被覆されており、外側も接合部の部品はすべて溶接してある。 |
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動物病院の地下には、大型動物専用の入院室がある。中にあるのはスクイズゲージと呼ばれる治療箱。動物を固定して安全に治療を行うために用いる。 | |
雌ゾウの寝部屋群。大きな鉄の板は通路へと出るための油圧式ドア。同じ階の離れた場所から操作する。通路の奧から放飼場へ出る。寝部屋から放飼場に到る動物用の通路はシュートと呼ばれる。 | |
オカピの室内展示場。床にはチップを敷き詰めて足の負担を軽減している。写真の糞は一晩分。草食動物の糞は肥料として再利用されており、微生物発酵による発電を行う計画もある。格子に据え付けてある枝はおやつ。食べ方や歩き方、糞を見て健康管理をしている。 | |
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