2002年ソウルスタイルその後
普通の生活 展
李さん一家の3200点
大阪の国立民族学博物館で開催された特別展「2002年ソウルスタイル −李さん一家の素顔のくらし」では、ソウルに暮らす李さん一家5人のアパートが、間取りも家財道具も人間をのぞくすべてがそのまま引っ越してきたように再現されました。一家の持ちものはどれもありふれたものばかりでしたが、展覧会という非日常空間で、ふだん目にし手に触れているものをじっくり見つめるという奇妙な体験を通して知らされたのは、私たちがありふれた普通のものを正視したことがなかったということでした。 現在、李さん一家の家財道具のほとんどが国立民族学博物館の収蔵品となり、5人は新しいものと生活を始めています。今展ではひと時にすべてのものを手放し、今、新たなものばかりに囲まれて暮らす李さん一家と「もの」との関わりを手がかりにして、私たちにも共通する「普通の生活」を見つめてみました。些細に思えるひとつひとつのものにまで、「どんな理由で買ったのか、貰ったものか、拾ったものか」「誰のものなのか」「なぜ使いつづけているのか、ずっとあるのか」と丹念に問いかけてみると、家族やそのかたち、ひとりずつのさまざまな心情も浮かびあがります。 国立民族学博物館では、観客が李家の冷蔵庫やたんすを開けて、キムチや下着までが目の前にあるという前代未聞の展覧会になりましたが、今展では、新旧の間取りとインテリア、もののあれこれなど、映像を中心にご覧いただきます。ありきたりに見えるすべてのものに、万人の、思いの千差万別がひそんでいます。自分の家にあるものを正視してみると、ものとの付合い方や癖、無意識の価値観なども見えてきます。 展示にあたっては、日韓交流展として企画にあたった国立民族学博物館と関係者の皆さま、特に調査にあたった佐藤浩司さん、そして李家の5人、あるじの李源台さん、奥さんの金英淑さん、ふたりの子ども達、李さんの母趙男伊さんに多大なるご協力をいただきました。この場を借りてあつく御礼申しあげます。 INAXギャラリー |
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展示品リスト
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解説ページ
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講演会 (終了)
名古屋 / 東京
/大阪
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図録・BOOKLET『普通の生活』
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関連書フェア記録 (終了) |
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12月5日(木)〜 2003年2月21日(金) |
2003年3月3日(月)〜 5月23日(金) |
6月6日(金)〜 8月22日(金) |
INAXギャラリー 2002年展覧会記録
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